試合前はどんな食事がベスト? パフォーマンス発揮のための逆算食事プラン

大切な試合で練習してきた実力を最大限に発揮するためには、メンタル面だけでなく、栄養面も重要です。試合前の食事は、特に食べるタイミングが鍵を握っているため、試合の開始時間から逆算する必要があります。

今回は試合前日から当日の試合前の食事と補食について解説しますので、チームやご家族で確認し取り入れてみると良いでしょう。

消化と吸収にかかる時間を逆算した食材選び・タイミングが肝

試合でベストなパフォーマンスを発揮できるようにするには、消化と吸収にかかる時間を考える必要があり、試合までにどれくらいの時間があるかがとても重要です。
また、試合前の緊張は消化や吸収の機能を低下させてしまうため、普段食べ慣れているものを選ぶようにしてください。試合で緊張しやすく、お腹を崩しやすいと分かっている選手であれば、乳製品や生ものなどは避けるようにしましょう。

一般的に、脂質は胃にとどまる時間が長く、食物繊維は消化不良を起こしやすいため、試合前日から当日は控えるように推奨されています。

試合前日:胃腸を休めながら、エネルギー源をしっかり蓄える

試合前日の食事は、消化器官への負担を抑えながら、エネルギー源を身体にしっかりと蓄えることが大切です。普段食べ慣れている栄養バランスの良い基本の食事が中心です。胃腸を休めることが重要になるので、揚げ物や脂の多い肉などの脂っこいもの、生卵や刺身などの生もの、食物繊維が多い根菜などは避けましょう。

試合前日の食事内容をさらに整えたい場合には、主食は普段より多く、主菜と脂質は普段より少し減らし、副菜は1〜2品、果物は1個程度にしてみてください。

試合3〜4時間前:糖質とたんぱく質を中心に、バランス良く食べる最後のタイミング

試合が始まる3〜4時間前までは、基本的に試合前日の食事と同じで構いません。

できれば、試合当日の食事は糖質と消化の良いたんぱく質、さらにビタミンとミネラルを意識してみてください。具体的には、ご飯やパン、卵・納豆・豆腐・魚の缶詰などの糖質とたんぱく質を中心に、果物も取り入れながら、脂肪は控えめにしましょう。

試合2〜3時間前:固形物から液体へ、消化しやすいものに切り替える

試合が始まる2〜3時間前からは、試合が近づくにつれて、固形物から液体へ、消化しやすい食材を選択するようにしてください。

おにぎりやパン、カステラなどの固形物は試合の2時間くらい前までにして、エネルギーゼリーやスポーツドリンク、100%オレンジジュースなどで糖質を補給します。

試合1〜2時間前:消化しやすい液体を中心に、必要なら小さな固形物で

試合が始まる1〜2時間前からは、2〜3時間前と同様にエネルギーゼリーやスポーツドリンク、100%オレンジジュースなど、消化しやすい液体が中心になります。また、1日2試合以上ある場合であまり時間がない場合には、バナナや小さいおにぎり(子どものこぶし大)などは固形物ですが、選択肢のひとつになります。

試合時間が早く朝食が取れない選手や、試合の合間に食事時間が取れない場合には、さっと食べられる小さいおにぎりやようかんを用意しておきましょう。

試合30分前:食事より水分補給を優先、熱中症対策も忘れずに

試合30分前は、食事というよりも、水分補給が中心です。スポーツドリンクやエネルギーゼリーなどの水分補給・エネルギー補給に加えて、夏場であれば熱中症予防のタブレットも用意しておくと良いでしょう。

試合後:水分とエネルギーを素早く補給して、身体のリカバリーを促す

試合が終わった後は、リカバリーのために水分補給とエネルギー補給が重要です。バナナなど試合直後でも選手が食べられる補食を用意しておきましょう。ただし、夕食を置き換えてしまうほどの量を、試合直後に補食として食べすぎないように注意してください。

補食はあくまでも食事だけでは不足しがちな栄養素を補う食事の一部です。

試合後に限らず、補食として避けたいのは、コンビニなどで簡単に購入できるアメリカンドッグなどの揚げてあるホットスナックやドーナッツ、エクレアなどの脂質の多いパンや洋菓子です。補食はお菓子より、食事として認められる食品を優先的に選ぶようにしましょう。

<著者>

NPO法人スポーツセーフティージャパン ディレクター

陣内 峻

ネバダ州立大学ラスベガス校キネシオロジー学部卒
米国BOC公認アスレティックトレーナー(ATC)
総合学園ヒューマンアカデミー、日本健康医療専門学校、横浜スポーツ&医療ウェルネス専門学校非常勤講師
都立武蔵中学校・高等学校サッカー部トレーナー
米国スポーツ医学アカデミー公認フィットネスエデュケーター