プロテインは小学生に必要か?「飲ませる前」に知っておきたい、たんぱく質の基本

「小学生にプロテインを飲ませても大丈夫?」「身長を伸ばすためにプロテインは飲ませた方がいい?」このような疑問を持っている保護者の方は多いのではないでしょうか。
実際にプロテインを飲んでいる小学生はいるようですが、基本的には毎日の食事をきちんと取れていればプロテインを飲む必要はありません。今回は小学生のプロテインについて、基本的な理解についておさらいします。

プロテイン=たんぱく質の摂取を補うサプリメント(栄養補助食品)

プロテインとは、食事だけでは補いきれないたんぱく質を補うための栄養補助食品(サプリメント)です。水や牛乳などに溶かして飲むパウダータイプのものやバータイプ、ゼリータイプなどさまざまな形状で販売されています。

大切なのは、プロテインはあくまでも補助という点です。小学生は必要なたんぱく質を3回の食事と補食で摂取することが基本です。

小学生に限らず、大人の場合もサプリメントを検討する前に、まず毎日の食事内容を見直す必要があります。

たんぱく質は、筋肉や骨、内臓、皮膚、髪などをつくる材料で、肉や魚介類、卵、乳製品、大豆製品などに多く含まれています。

小学生に必要なたんぱく質の量とは

小学生が1日にどれくらいのたんぱく質を摂取すれば良いのかは、厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準(2025年版)」の年齢別の推奨量を参考にしてください。

ただし、身体活動量が「ふつう」の場合の推奨量なので、運動時間や強度によって必要な量に差が出る点には注意が必要です。

1日の年齢別のたんぱく質推奨量(g/日)

年齢 男性 女性
6-7歳 30 30
8-9歳 40 40
10-11歳 45 50
12-14歳 60 55

出典:日本人の食事摂取基準2025年版

食品がどれくらいたんぱく質を含んでいるかという例は下記のとおりです。

食品名 重量 たんぱく質
(g)
皮付きの鶏もも肉(生) 100g 16.6
鮭(生) 1切れ
80g
17.8
木綿豆腐 1/3丁
100g
7.0
納豆 1パック
40g
6.6
牛乳 コップ1杯
200g
6.6
白米 茶碗1杯
150g
3.8
食パン(6枚切り) 1枚
60g
5.3
うどん(ゆで) 1玉
200g
5.2
そば(ゆで) 1玉
200g
9.6
スパゲティ(ゆで) 240g
(乾麺100g)
13.9

たんぱく質というと肉や魚など、多く含まれている食品のみを連想しがちですが、穀類にもたんぱく質は含まれています。

1日の3食を常に栄養バランスの良い基本の食事にすることは難しいと思いますが、補食を加えることで上記のたんぱく質推奨量を摂取できるように食事を整えましょう。

管理栄養士にアドバイスをもらおう

1日3食と補食を工夫してもたんぱく質摂取量に達しないからと、プロテインの摂取を検討する保護者の方はぜひ管理栄養士に相談してみてください。

小学生でも食が細かったり、偏食があったりして、食事だけでは栄養素が不足してしまうケースもあります。

管理栄養士に相談すれば、子どもの身長や体重、運動時間や強度などを考慮したうえで、その子どもに合った1日のたんぱく質の必要量を把握し、食事の改善や工夫などのアドバイスを受けられます。

プロテインに関する俗説は誤解

筆者が小学生の子どもを持つ保護者の皆さんとお話をしていると、「プロテインはマズい」「プロテインを飲むとムキムキになる」「プロテインを飲むと身長が伸びなくなる」というコメントを聞くことがありますが、それは誤解です。

筆者が20年以上前にラグビーをしていた高校生のときには正直、マズいプロテインはありましたが、現在では企業努力によってプロテインはおいしくなっています。好みはもちろんあるかと思いますが、国内企業の商品でおいしくないプロテインを探す方が難しいくらい、改善されています。

また、プロテインを飲んだだけでは、筋肉が「ムキムキ」になることはありませんし、小学生年代にとって筋肉が「ムキムキ」になるようなトレーニングは必要ありません。

「プロテインを飲むと身長が伸びなくなる」という誤解も「プロテインを飲むとムキムキになる」という誤解に由来しています。プロテインはあくまでも足りない分を補うためのもので、必要以上に摂取するものではありません。プロテインを飲むことで、エネルギー(カロリー)を過剰摂取してしまう可能性もあるため、注意が必要です。

たんぱく質は骨や筋肉の材料となり、成長ホルモンの働きによって身長の伸びを支えているため、不足すると身長の伸びに影響が出る可能性があります。そのため、不足してしまうと、身長の伸びに悪影響を及ぼす可能性はあります。

大事なのは、1日の必要量をまず食事と補食から摂取できるように取り組むことです。もしプロテインの摂取を検討する場合は、管理栄養士からアドバイスを受けるようにしてください。

 関連記事: -成長期の身体づくり- スポーツをする子どものための食事の基本

<著者>

NPO法人スポーツセーフティージャパン ディレクター

陣内 峻

ネバダ州立大学ラスベガス校キネシオロジー学部卒
米国BOC公認アスレティックトレーナー(ATC)
総合学園ヒューマンアカデミー、日本健康医療専門学校、横浜スポーツ&医療ウェルネス専門学校非常勤講師
都立武蔵中学校・高等学校サッカー部トレーナー
米国スポーツ医学アカデミー公認フィットネスエデュケーター