スポーツ外傷・障害予防-バスケットボール編
発生事例の解説
足関節捻挫
バスケットボールでは、外側の靭帯を痛めるパターンが圧倒的に多く、ジャンプ着地や方向転換、急激なストップ動作などで引き起こされます。
捻挫をしたあとに無理してプレーを続けたり、軽い捻挫を何度も繰り返すようになると、慢性的な痛みが続いたり、足首が硬くなり曲がり難くなることもあります。
そのような状態が続くとアキレス腱など他の部位を痛めたり、足首の軟骨を傷めてしまうこともあります。
前十字靭帯損傷
前十字靭帯損傷は、誰かとぶつかったり、足が絡んだりして膝に直接力が加わって起こる場合(接触型損傷)と、誰との接触もなく起こる場合(非接触型損傷)に分けられます。
女子の発生頻度が高く、ほとんどが非接触型損傷です。危険な動作は、片足でのストップ動作や方向転換、ジャンプ時にバランスを崩し片足で着地などです。
1)股関節が十分に曲げられていない、2)膝が内側に入っている、3)重心が後ろに傾いている、これらの危険な場面や動きを理解し、正しい動きを習得することが重要です。
腰痛
腰痛の多くはレントゲンなどで骨や関節に異常が見当たらない筋々膜性腰痛です。
前屈した時に床に手がつかない場合や、股関節が曲がらずに背中や腰が曲がってしまう場合は注意が必要です。
構えの姿勢(パワーポジション)で、股関節が十分に曲がらず踵に重心がかかる場合や猫背で胸郭の動きが悪い場合は、腰や背中、ハムストリングなどに負担をかけることになります。フォームの修正と併せて、体幹の筋力強化と股関節周囲やハムストリングのストレッチも行いましょう。
バスケットボール競技目次
- バスケットボール競技の特徴
- 外傷・障害の特徴
- 発生事例の解説
- 外傷・障害予防プログラム